外出先でもノートを確認・編集したい。そんなときに活躍するのが Obsidian の Android アプリです。ただし、PC で作った Vault を Android で使うには「同期」の設定が必要になります。この記事では、Obsidian Mobile のインストールから同期方法の選択肢、各設定手順、そしてよくあるトラブルの解決法まで、まとめて解説します。
Obsidian Mobile(Android版)のインストール
まずは Android 端末に Obsidian をインストールしましょう。
- Google Play ストアで「Obsidian」と検索します
- 開発者が「Dynalist Inc.」であることを確認してインストールします
- アプリを起動すると「Create new vault」と「Open folder as vault」の選択肢が表示されます
新規に始める場合は「Create new vault」を選びます。PC の Vault を同期したい場合は、後述の同期設定を先に行ってから「Open folder as vault」で同期先のフォルダを指定します。
同期方法の選択肢を比較する
Android で Obsidian を同期するには、主に3つの方法があります。それぞれの特徴を確認しましょう。
| 方法 | 料金 | 設定の手軽さ | 信頼性 |
|—–|——|————|——-|
| Obsidian Sync | 月額 $4〜 | とても簡単 | 高い |
| Syncthing | 無料 | やや手間 | 高い |
| Dropsync + Google Drive | 無料(Pro版は有料) | やや手間 | 中程度 |
予算があるなら Obsidian Sync が最も手軽で安定しています。無料で済ませたい場合は Syncthing か Dropsync を検討しましょう。
方法1: Obsidian Sync で同期する
公式の同期サービスを使う方法です。設定が最もシンプルで、トラブルも少ないのが特徴です。
- PC 版 Obsidian で「設定」→「Obsidian Sync」(コアプラグイン)を有効にします
- Obsidian アカウントでログインし、Vault をリモート Vault として登録します
- Android 版 Obsidian を開き、「Manage vaults」→「Create new vault」で同じ名前の Vault を作成します
- 「設定」→「Obsidian Sync」を有効にし、同じアカウントでログインします
- 接続するリモート Vault を選択すると、ノートのダウンロードが始まります
同期が完了すれば、以降は自動的に双方向同期されます。プラグインやテーマの設定も同期したい場合は、Sync の設定画面で対象項目を ON にしてください。
方法2: Syncthing で無料同期する
Syncthing は、クラウドを介さずにデバイス間で直接ファイルを同期するオープンソースのツールです。データが第三者のサーバーを経由しないため、プライバシー面でも優れています。
PC 側の設定
- Syncthing 公式サイトから PC 用アプリをインストールします
- Syncthing を起動し、Web UI(
http://localhost:8384)にアクセスします - 「フォルダの追加」から Obsidian の Vault フォルダを指定します
Android 側の設定
- Google Play ストアから「Syncthing」をインストールします
- アプリを起動し、PC の Syncthing と「デバイスID」を交換して接続します
- PC 側で共有設定をした Vault フォルダを受け入れます
- Android 上の保存先フォルダを指定します(例:
内部ストレージ/ObsidianVault) - 同期が完了したら、Obsidian アプリで「Open folder as vault」から該当フォルダを選択します
Syncthing は両方のデバイスが同時にオンラインのときに同期が行われます。外出前に一度同期を確認しておくと安心です。
方法3: Dropsync + Google Drive で同期する
Google Drive に Vault を保存し、Dropsync というアプリで Android のローカルフォルダと自動同期する方法です。
- PC 側で Google Drive デスクトップアプリを使い、Vault を Google Drive 内に配置します
- Android に「Dropsync」アプリをインストールします(無料版は同期ペアが1つ、Pro版は制限なし)
- Dropsync で Google アカウントと連携し、同期ペアを作成します
- リモートフォルダ: Google Drive 上の Vault フォルダ
- ローカルフォルダ: Android 内の任意のフォルダ
- 同期方法: 「双方向(Two-way)」を選択
- 同期間隔を設定します(15〜30分がおすすめ)
- 初回同期の完了後、Obsidian アプリで「Open folder as vault」からローカルフォルダを選択します
Dropsync は初回同期にファイル数に応じた時間がかかります。ノートが多い場合は Wi-Fi 環境で行ってください。
Android 版 Obsidian の操作のコツ
Android 版は画面が小さいぶん、PC とは少し違った使い方が快適です。
- クイックアクションを活用する: 画面下部のツールバーからデイリーノートの作成やコマンドパレットにすぐアクセスできます
- スワイプでサイドバーを開く: 左端からスワイプするとファイルエクスプローラー、右端からスワイプするとバックリンクパネルが表示されます
- モバイルツールバーをカスタマイズする: 「設定」→「モバイル」からツールバーに表示するコマンドを自由に変更できます。よく使うコマンドを配置しておくと操作がスムーズです
- 編集モードの切り替え: ノート上部のアイコンで閲覧モードと編集モードを切り替えられます。閲覧モードにしておけば、誤編集を防げます
よくあるトラブルと解決法
Android で Obsidian を使っていると、いくつかのトラブルに遭遇することがあります。
同期が反映されない
Syncthing や Dropsync を使っている場合、アプリがバックグラウンドで停止していることがあります。Android のバッテリー最適化設定で、同期アプリを「最適化しない」に設定してください。設定場所は「設定」→「アプリ」→ 対象アプリ →「バッテリー」→「制限なし」です。
ファイルの競合が発生した
同じノートを PC と Android で同時に編集すると、競合ファイルが作成されることがあります。競合ファイル(ファイル名に「conflict」が付くもの)を開き、内容を確認して手動でマージしてください。
プラグインが動作しない
一部のコミュニティプラグインはモバイル非対応です。プラグインの説明欄に「Desktop only」と記載されていないか確認してください。モバイル対応のプラグインだけをインストールするか、モバイルでは必要最低限のプラグインに絞る運用がおすすめです。
ストレージ容量が不足する
Vault に画像や PDF が多い場合、Android のストレージを圧迫することがあります。同期対象から添付ファイルフォルダを除外するか、不要なファイルを定期的に整理しましょう。
まとめ
Android で Obsidian を使うための同期方法は、手軽さ重視なら Obsidian Sync、無料でプライバシーも確保したいなら Syncthing、Google Drive を活かしたいなら Dropsync が適しています。どの方法でも初回設定を済ませてしまえば、あとはほぼ自動で同期されます。
モバイル版は PC 版と同じ Vault を扱えるため、外出先でアイデアをメモして帰宅後に PC で仕上げる、という使い方が自然にできます。自分の環境に合った同期方法を選んで、いつでもどこでも Obsidian を活用してください。
