「SaaSの導入費用、なんとか抑えたい…」
デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)を使えば、対象のSaaS利用料の最大4/5が補助されます。この記事では、補助金の対象になるSaaSをカテゴリ別にまとめました。
※本記事は2026年3月時点の情報です。最新情報はデジタル化・AI導入補助金事務局の公式サイトをご確認ください。
結論
- デジタル化・AI導入補助金でクラウド利用料(最大2年分) が補助対象
- freee、マネーフォワード、Backlog、kintone等の主要SaaSが対象
- 通常枠は最大450万円、インボイス枠なら補助率最大4/5
- 申請は「IT導入支援事業者」経由が必須。契約前に申請すること
デジタル化・AI導入補助金の基本
制度の概要
中小企業・小規模事業者がITツール(ソフトウェア、サービス等)を導入する際の費用を補助する制度。2026年度から「IT導入補助金」から名称変更。経済産業省が管轄し、事務局が運営。
補助額と補助率
| 類型 | 補助率 | 補助額 |
|---|---|---|
| 通常枠(1プロセス以上) | 1/2以内 | 5万円〜150万円未満 |
| 通常枠(4プロセス以上) | 1/2〜2/3以内 | 150万円〜450万円 |
| インボイス枠(インボイス対応類型) | 2/3〜4/5 | 〜350万円 |
| インボイス枠(電子取引類型) | 1/2〜2/3 | 〜350万円 |
| セキュリティ対策推進枠 | 1/2〜2/3以内 | 5万円〜150万円 |
| 複数社連携デジタル化・AI導入枠 | 3/4〜4/5 | 〜3,000万円 |
対象になる経費
- ソフトウェア購入費(クラウド利用料を含む。最大2年分)
- クラウド利用料
- 導入関連費(初期設定、研修費、活用コンサルティング等)
- 保守サポート費(2026年度から追加)
- ハードウェア購入費(PC、タブレット等。インボイス枠のみ)
対象SaaS カテゴリ別一覧
会計・経理
| SaaS名 | 概要 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| freee会計 | 経理初心者でも使えるクラウド会計 | ★★★ |
| マネーフォワード クラウド会計 | 12サービス一括、簿記経験者向け | ★★★ |
| 弥生会計オンライン | 弥生ブランドの安心感 | ★★☆ |
| 勘定奉行クラウド | 中堅企業向け | ★★☆ |
※詳しくは「freee vs マネーフォワード 比較記事」をどうぞ。
人事労務・勤怠管理
| SaaS名 | 概要 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| SmartHR | 人事労務手続きのペーパーレス化 | ★★★ |
| ジョブカン | 勤怠+給与+労務がワンストップ | ★★★ |
| KING OF TIME | 勤怠管理に特化 | ★★☆ |
| マネーフォワード クラウド給与 | MF会計と連携が強い | ★★☆ |
プロジェクト管理・業務効率化
| SaaS名 | 概要 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| kintone | ノーコードで業務アプリを作成 | ★★★ |
| Backlog | 日本発のプロジェクト管理ツール | ★★★ |
| Chatwork | ビジネスチャット | ★★☆ |
| サイボウズ Office | グループウェア | ★★☆ |
※「Backlog vs Asana vs Jira 比較記事」もあわせてどうぞ。
EC・販売管理
| SaaS名 | 概要 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| Shopify | 世界最大級のECプラットフォーム | ★★★ |
| BASE | 無料から始められるネットショップ | ★★☆ |
| STORES | 簡単にネットショップ開設 | ★★☆ |
| スマレジ | POSレジ+在庫管理 | ★★☆ |
セキュリティ
| SaaS名 | 概要 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| ESET | ウイルス対策 | ★★☆ |
| ウイルスバスター ビジネス | 法人向けセキュリティ | ★★☆ |
※セキュリティ対策推進枠の対象ツールは、IPA(情報処理推進機構)が公開する「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されているものが対象。
補助金でSaaSを入れるメリット
1. 初期コストの壁がなくなる
「年間で30万円か…ちょっと厳しいな」というSaaSも、インボイス枠なら最大4/5補助で自己負担6万円。導入のハードルが大幅に下がる。
2. 2年分のクラウド利用料が対象
一括購入ではなく、月額・年額のサブスクリプション費用も最大2年分が補助対象。これは大きい。
3. 導入支援・保守サポートの費用も含められる
初期設定、データ移行、操作研修、そして2026年度からは導入後の保守サポートや活用コンサルティングの費用も補助対象に。「ツールは入れたけど使いこなせない」を防げる。
申請の流れ
Step 1: IT導入支援事業者を探す
デジタル化・AI導入補助金はIT導入支援事業者を通じて申請するのが必須。公式サイトで検索できる。
ポイント:導入したいSaaSを扱っている事業者を選ぶ。事業者によって取扱ツールが異なる。
Step 2: gBizIDプライムを取得
申請に必要な法人向けアカウント。取得に2〜3週間かかるので、早めに準備。
Step 3: 導入するITツールを決定
IT導入支援事業者と相談して、自社に合うツールを選定。
Step 4: 交付申請
IT導入支援事業者と共同で、事務局に交付申請を提出。2026年度の受付開始は3月30日。
Step 5: 交付決定を待つ
1次締切は5月12日、交付決定は6月18日(予定)。
Step 6: ツール導入・支払い
交付決定後に契約・導入する。交付決定前の契約は補助対象外になるので要注意。
Step 7: 実績報告
導入完了後、事業実績報告を提出。確認後に補助金が振り込まれる。
IT導入支援事業者の選び方
IT導入支援事業者は「申請の代行者」であり「ツールの販売者」でもある。選び方のポイント:
- 導入したいSaaSを取り扱っているか
- 同業種の支援実績があるか
- 申請書類の作成をどこまでサポートしてくれるか
- 導入後のフォロー体制
- 手数料の有無と金額(無料の事業者もいれば、別途コンサル費がかかる事業者もある)
注意点
申請前に契約・導入しない
最も多い失敗。交付決定前にSaaSを契約すると、補助金の対象外になる。必ず交付決定を受けてから契約すること。
全てのSaaSが対象ではない
補助金の対象になるには、IT導入支援事業者が事務局に登録したツールである必要がある。使いたいSaaSが対象かどうか、事前に確認を。
導入後も報告義務がある
補助金を受け取った後、一定期間の事業効果報告が必要。ツールの利用状況や業務改善効果を定期的に報告する。
採択は保証されない
申請すれば必ずもらえるわけではない。事業計画の内容によって審査される。
まとめ
- デジタル化・AI導入補助金でSaaSの利用料が最大4/5補助される
- freee、マネーフォワード、Backlog、kintone等の主要SaaSが対象
- 通常枠は最大450万円。インボイス枠なら補助率が最も高い
- 申請はIT導入支援事業者経由が必須
- 交付決定前に契約しないこと(最も重要な注意点)
- gBizIDの取得は早めに(2〜3週間かかる)
「うちでも使えるかも」と思ったら、まず公式サイトで対象ツールと支援事業者を検索してみてください。
※「デジタル化・AI導入補助金 2026年度 完全ガイド」もあわせてどうぞ。
※「freeeを補助金で導入する方法」で具体的な手順を解説しています。
